「結婚したら人は変わる」ように見えるのはなぜか

2021年11月25日

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「結婚して暮らしてみたら、意外な一面に驚いた。」
という女性側の声から、

「徐々に妻の態度が変わって、冷たくなってきた。何か不満に感じているみたいだが原因が分からない。妻は何を思っているのだろう。」
そんな男性側の声も。

パートナーの扱いの難しさを感じる相談は多いように思います。

「一緒に暮らしてみると、今まで見えなかった一面が見えてくる。」
そう言われがちですが、これはいったい、何が「見えてくる」のでしょうか。

私達は社会の中で素敵だな、いいなと思う人と出会います。

プロファイリングで相手の心を分析していくとき、一人の人を様々なパーツに分けて分析をしていきます。

人はとても複雑にできていて、いろんなパーツでできているという表現が近いように思います。

仕事では「仕事」に関する自分の内側の心理パーツを発揮しているのです。

仕事の時は、こんな思いで、こんな考えで、何を大切にして、どんな行動をしやすいのか。

そんな「仕事」のパーツが全面に出ているときの彼(彼女)を好きになっているのです。

「たくさんのパーツの中の、一部分の行動や心の方向性しか見ていないのだ。」
そう理解すると、まだまだ隠された相手の心のパーツや本音がたくさんあり、それを初めて知ったとき、驚くこともあるのです。


新鮮さに驚いて楽しめる状態なら問題はないのですが、期待していたものと違ってガッカリしたり、不満や怒りを感じたとき、摩擦やトラブルの原因となってしまいます。

仕事が終わると、家では「素の自分」のパーツが強く出てきます。心の在り方がチェンジするのです。

この「素の自分」のタイプが、仕事のパーツと真逆のタイプの場合、付き合ってみて、結婚してみて、あれ?と驚くことにつながる可能性があります。

例えば、実際の例ではこんなケースがありました。

バリバリの営業マンで、フットワークが軽く、軽快なおしゃべりが得意な男性。

「仕事で知り合って同棲することになったものの、いざ一緒に暮らしてみると、よく寝ている、マイペースすぎる、こだわりが強い。そんな外での顔と家での顔が違うことに気づきました。ここは私が譲るべきなのか、それともはっきり文句を言って変わるものなのか。」

女性側としてはそう疑問に思うのです。

「仕事」の顔で知り合って、好感を持ったという事実。

家でも楽しいおしゃべりができる。
きっと家のこともテキパキやってくれる働き者なのだろう。

そう期待してもおかしくないだろうと、話を聞きながら相談者の心の中を想像するのです。

男性側の「素の自分」のタイプを分析してみると、

十分な休息、頑固さ、こだわりのやり方、ゆっくり丁寧

という方向性に心があります。

外の顔とは全く違う方向性なのです。
きっとこの男性は、営業でたくさん動いて、話して、情報収集をして、とことん頑張って家に帰ってきます。

一日今日も頑張った。疲れた。家に帰ろう。

その時、「仕事」の顔から「素の自分」に切り替わっていきます。

ゆっくり好きなことだけして休みたい
早く休息を取らないと。
のんびりお風呂に入りたい。
美味しいものを食べて体にチャージしないと。
明日また頑張って動かないといけないのに・・もう体が動かない。

きっとそんな気持ちで帰ってくるのだと思います。

そんな彼に、家に帰宅してからも
おしゃべり、軽快なフットワーク
を期待すると、二人の関係性には摩擦が生じてしまいます。

そんな、彼の心にある本音が読めると、これまでの「なぜ?」が理解できます。

彼の場合は、動きたくても「動けない」というのが本音だと思います。

十分な休息が取れると、朝、仕事モードになったとき、驚くほどフットワーク軽く、元気に家事などをしてくれるタイプです。

「動きたいのに動けない」

そんな帰宅後の彼の心理が理解できると、彼への言葉のかけ方や、家事の分担の仕方などもコツが掴めてきます。

相手が、どんなタイプでどんなことを思っているのか。
それが分かると家の中での摩擦が減り、お互いがどうしたら快適に過ごせるのかが分かります。

この相談者の女性は、彼の本音が分かるととても安心した様子で、

「釣った魚に餌をやらないタイプかと思って怒りの気持ちでいっぱいだった。
一緒に暮らし始めたら、私のために頑張らなくなったように見えて不安だった。」

そう感じていたようです。

彼は元気なときには、本来、おしゃべりができ、頭の回転が早く、次々とアイデアが出てくるタイプです。

そんな彼に対しての相談や提案は、十分な休息のあとにするのがコツですね!


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